ヤマト運輸の宅急便を作った、元社長の小倉昌男氏の名著「経営学」を読んだが
これは勉強になる本でもあるが、同時に感動する本でもある
小倉昌男 経営学
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以下、自分なりのレビューを書いてみますね
小倉昌男 経営学のレビュー
この本は小倉氏がどのように宅急便サービスを考え、実現し、どのように改善・発展をし黒字ビジネスにしていったのかが本人の言葉で綴られている
僕が感じた小倉氏のすばらしい要素を以下に書いてみます
小倉氏はすっごく論理的に考える方です
本を読んでいると小倉氏の論理的な思考に驚かさせる
最後の章では下のように論理的思考は経営者に必要不可欠と書いている
経営者にとって一番必要な条件は、論理的に考える力を持っていることである。
なぜなら、経営は論理の積み重ねだからである
自分の頭で考えないで他人の真似をするのが、経営者として一番危険な人なのである
小倉氏は論理的にも考えるが、仮説を作っては検証し、仮説を再構築して精度をあげていったと思える
そして思考をさらに深いものにしたことが読み取れる
やろうとするビジネスを詳細が見えるまで考える
宅急便を行う前は運送会社たちは商業運送だけを行っていたが、小倉氏は消費者に直接届ける宅急便を構想した
会社に提案する前に本当に深く考えている
その考えは論理的であり、かつ実際のサービスの細かなところまで考えていた
事業を始める前に宅急便事業のあるべき姿を下のように思い描いていた
私は、良いトラック運送会社とは、どんな荷物でも、大量だろうが少量だろうが、いつでも、どこでも、安い運賃で運び、荷主に喜ばれる会社になることだと思っていた。
その目標に向かって頑張れば、同業を抜いてトップ企業になれる、と信じていたのだった。
さらに考え,宅急便事業のキーポイントを下のように考えていた
・まずは、労働生産性を高めること
・宅急便の損益は集配車の稼働率によって決まる
あるべき姿も考えるが、これを行えば成功するだろうという事業の肝を抽出している
また、実際に役員たちからは宅急便を始めることを反対されたが、労働組合を味方につけて始めることにした、このとき小倉氏が大事だと言っている1つのポイントが下だ
ここで重要なのは、トップである私が採算が取れる事業になり得るという経営判断したこと、
そして実際に採算がとれるようにするにはいかなる形の事業にすべきか、徹底的に工夫したことである
ここでも小倉氏の深い思考が伺えるが、同時にどんなに転んでも立ち直って事業を必ず成功させる意志が僕は感じる
常識にとらわれず斬新な発想の持ち主
当時、郵便小包は、荷物が着くまでに4〜5日かかるのが普通であった。
郵便小包に対抗して市場を押さえるには、それより早く着くことが必要であった
今の時代だから翌日に荷物が届くのが当たり前になっているが、当時は違っていた
ましては郵便局が競合で民営企業として戦うのだから官のサービスを上回れるのか?!と思ってしまいそうだ
小倉氏は斬新な発想力をもってさまざまな常識の壁をぶち抜いてきた
戦略的思考を持っている
小倉さんが戦略的レベルで考えることを下のように説明している
何でも”第一”の社長は「戦術レベル」の社長である。うちの会社の現状では何が第一で、
何が第2とはっきり指示できる社長は、「戦略的レベル」の社長である。
社長の役目は、会社の現状を正しく分析し、何を重点として取り上げなければならないかを選択し、
それを論理的に説明すること、つまり戦略的思考をすることに尽きると思う
戦略とはどこに集中し、何を捨てるかということなんですね
コミュニケーションを大事に、打ち出すメッセージは分かりやすく簡潔に
いろんな段階で小倉氏から発信されるメッセージをしたのように分かりやすく簡潔にしている
「サービスが先、利益は後」
「ダントツ3カ年計画」
小倉氏は全員が経営者であるという考えの元に全員経営を実行していたが、全員経営のキーポイントを下のようにコミュニケーションと提示している
キーワードはコミュニケーションである。具体的には、まず企業の目的とするところを明確にする。
達成すべき成果を目標として明示する。時間的な制約を説明する。
競合他所の状況を説明する。そして戦略として会社の方針を示す
高い倫理観を持っている
小倉氏のように社長に舞い込んで来る相談、何か提案を採用・不採用するときの判断する必要がある
そのときに小倉氏自分の判断基準を持っていると感じる
彼はゆるぎない価値観、高い倫理観を持っているのだと感じる
小倉氏も最後の章の一番最後に経営者には高い倫理観が必要だと書いている
小倉氏にとっての倫理観とは「真ごころ」と「思いやり」と言っている
簡単な言葉だけど、人にとってとても大事で深い言葉だと僕は思うんだ
僕も高い倫理観を持つ人間になりたく、日々努力しているがどうだろうね
自分の可能性を信じて努力し続けます
自分の感想
小倉氏はとても論理的で深く考える方であることが本を読んで伺える
論理的に考え仮説を作っては検証をしては、また仮説を作るということを何度も繰り返す
ここまで深く考える人ってそんなにいないのではないかな?
さらにサービスを始めるとこれはこれは愚直にサービスを改善し続ける
なんという、しぶとさというか精神的に強いというか、脱帽だ
また、とても小倉氏はとても謙虚で自分の利益よりも先に従業員など他の人のことを考える人だと感じ取れる
本の中で「俺は他人のことを考えてから自分を考える」とは一切書いていなかったが
彼にとって、そのように考え、振舞うのが当たり前なのだろうと僕は感じる
だから小倉氏の倫理観として大事なキーワードとして「思いやり」が出てくるのだろう
このようなクールな頭脳と暖かいハートの両方を兼ね備えている小倉氏はビジョナリーカンパニー2でいう第5水準の経営者なのだろう
小倉氏のような生き方、心意気、考え方などは人としてのあるべき姿の一つなのだろう
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