ESPNのAction SportsカテゴリーにBest Jobs in Action Sports(訳:アクションスポーツ業界での最高の仕事)なんて写真記事があったので、僕の適当な和訳と解釈を書いてみるね。
今年の日本の失業率が347万人(5.4%)と高い
バブル絶頂の1990年は134万人(2.1%)でITバブルが弾けた後の2001年は320万人(5.0%)と
いいときと悪いときを参考にしてみると今年の失業率は結構高いことが分かる。
では、アクションスポーツが大好きな人なら、自分はアクションスポーツ業界で働けたら、さぞ仕事が楽しいと思うだろう
僕もかつてはプロBMXライダーとして食べていきたいと思っていたときがよくあったから、同じように思っている人もいるだろう。
このエントリーではアクションスポーツ業界での12の仕事を紹介する
毎日出来る仕事、イベントごとにちょくちょくやる仕事とある
さらに同じ仕事をやっても日本ではお金がもらえないものもあるので、それも含めて紹介してみる。
仕事その1: ランプ ビルダー(ランプ職人)
Photo: Sandy Carson
ランプを作るのが仕事で、ランプ作りに特化した職人業というべきなのだろう
仕事としてはハードなかもしれない。
でも、ランプビルダーでBMXライダーのRyan Corrigan(ライアン コーリガン)は「自分のアイディアを実現できるんだ。たまに自分のアイディアが疑われるときもあるけどね」と言う。
そして、ランプビルダーは出来上がったパークを一番最初に乗れるという特典もある。
自分で作ったものは自分でテストするということだよね
日本で仕事はあるか?
日本でランプを作って商売にしている会社、人がいる。
これがどれぐらいの商売になっているかは分からないが、ランプ作りは立派な商売として成り立っているのだろう。
日本で高品質なランプを作る会社は以下です
RAMPSHOP
M's Ramp Lab Skate Park
仕事その2: 大会での審査員(ジャッジ)
Photo: Johnathan Mehring/Red Bull
海外の大会でのジャッジはなかなかいい仕事だ。最高のアスリートたちを見に世界中を大会と共に旅をすることができる。
MCとジャッジを長い間行っているVern Laird(バーン レイヤード)はこう言う
「アマチュアの大会のジャッジはスケートボードの未来が見れるんだ。でも、ジャッジの一番いいところはプロスケーターたちが技を次のレベルに引っ張っていく瞬間が見れることだよ。近頃の大会で行われる技は信じられないよ」
日本で仕事はあるか?
僕の経験上の話しだけだとコンテストジャッジで収入を得るということは日本では無い
大会でのジャッジはボランティアで行っているのがほとんどだ
少なくてもBMXはそうである
大会のMCをやって多少の収入を得ることはあるかもしれないが、通常はボランティアだろう
大会がアメリカのX-GAMES,DEW TOURのように予算と規模大きくなれば話しは変わってくるだろうけどね
仕事その2: サーフボードのシェーパー
(Photo: Tim Davis)
僕自身はサーフィンをしないが、シェーパーとはサーフボードという芸術品を作る職業なのかなと思う。平べったく言うとサーフボードをカスタムで作ってしまう職人だ。
伝説的なシェーパーKerry Tokoro SurfboardsのKerry Tokoroは自分の職業についてこう語る「常に新しいボードのデザインをして、自分が海でテストをしているんだ。R&Dが最高のパートだよ!」
この職業にはメリットが多くデメリットがあまり見当たらない、とてもメローなキャリアみたいだ。
日本で仕事はあるか?
僕はサーフィンを本格的にやっていないので、あまり断定したことが書けなくて申し訳ないが
シェーパーは職業として成り立っているみたいだ。
その裏付けとして、"シェーパー"で検索をするとシェーパーのWebを見つけることができる。
さらにサーフィン市場はアクションスポーツの中で最も大きな市場の1つということからも推測できる。
サーフィン人口をざっくり導くと、75万人になる
サーフィン人口75万人 = 15000人(NSA(日本サーフィン連盟)の会員数) サーファーの50人に1人が加入と仮定
シェーパーによるボードは単価も高く、中級者以上が使用するものだろうが、サーファー人口の40%が中級者以上だとすると30万人が顧客の対象になる。なかなかの市場規模だよね
僕にはシェーパーは素敵な職業に見えてきた。
仕事その4: ブランドオーナー/自分が自分のチームライダー
(Photo: DC Shoes)
上の写真のKen BlockはDamon WayとDC Shoesを立ち上げてから10年後に会社は$8700万(約87億円)でQuickSilverに売却した。ビジネスのスゴい可能性を世界に見せてくれた1人となった。
現在、Ken BlockはDCのチーフ ブランド オフィサーとして従事してい傍らラリードライバーでもある。
Ken Blockはラリーについてこう語る「ラリーカーに始めて乗ったのは2004年で、それからラリーに恋をし、レースに出るようになったんだ」
2005年にはKen Blockはラリーアメリカのルーキーとして認められ、今ではトップ3ドライバーになってしまった。
日本で仕事はあるか?
企業家として日本では仕事を作ることはできる。しかしKen Blockのように成功するかどうかは別問題だ。
アクションスポーツ市場で日本企業が会社を売却またはIPO(株式公開)をして創業者利益を得たという話しは僕は今だ聞いたことがないため、簡単なことではないみたいだ。
でも、サーフィン人口の多さ、若者の趣味趣向の多様化を考えるとチャンスが無い市場ではないと思う。
仕事その5: グラフィック アーティスト
(Photo: Sandy Carson)
アクションスポーツにクリエイティブな要素はいつでも付いて回る。もしかしたらアクションスポーツ業界のグラフィックデザイナーのほうが他の業界よりも自分のクリエイティビティーの表現の幅が広いのかもしれない。
スケーターでVolcom,Roger Skateboards, Thrasher Magazine, Terrible Oneのグラフィック アーティストのMichael Sieben(マイケル シーベン)はこう言う
「自分のアート友達とスケート友達と僕が同じだったら、僕たちの仕事は無いよね。俺たちはちょっとだらしないファッションをするし、誰もちゃんとした仕事をしたくないんだ。世間一般で言う決められた人生の道を歩くのが嫌なんだよね」
とは言うものの立派にグラフィック デザイナーという仕事をこなしている。
日本で仕事はあるか?
グラフィックデザイナーは立派な職業として日本でもある
グラフィックデザイナーとしての腕があればアクションスポーツ業界以外でも、業界をまたがって仕事ができる。
仕事その6: チーム マネージャー
(Photo: Volcom)
チームマネージャーとしての仕事の嫌な嫌なところは、全てをオーガナイズし、自らがチームライダーたちの目覚まし時計となり、牢屋に入ったライダーを釈放したりとエクストリームなベビーシッターをするところだろう。
良い所はVolcomのスケート チームマネジャーのRemy(写真左)とSteve(左の写真の右)曰く
「いい友達と世界中を旅できることだろう、そして世界中でスケートができて、各国のさまざまな文化に触れられることだね」
そしてチームマネージャーのほとんどが元プロライダーだったため、チームメンバーのメンターだったりロールモデルとなることもある。
日本で仕事はあるか?
チームマネージャーとしての職業はあるのだろうか?
単独での職業はなさそうだが、大きなメーカーのブランドの担当者がチームマネージャーも兼務するということはありそうだ。
例えば、アクションスポーツ業界に携わっている大きなアパレルメーカーのGoldwinだったり、サングラスを始めとするメーカーのOAKLEYの社員が日本ではちゃんと仕事としてチームマネージャーをやっているのかと予想する。
仕事その7: カメラマン
(Photo: Kirstin Scholtz/Getty)
プロカメラマンは機材費がかかる。サーフィンのカメラマンなら必要な機材と値段はこんな感じだろう
レンズ ($7,000〜)
カメラ本体 ($4,000〜)
防水のハウジング ($4,000〜)
三脚 ($2,000〜)
ケースとカメラバック ($1,000〜)
メモリーカード ($1,000〜)
合計: $19,000〜(200万円〜)
有名なサーフ カメラマンのJason Kenworthy(ジェイソン ケンワーシー)はこう言う
「妻が僕に託してくれるお金は全て機材のアップグレードに消えていくんだ、そして全てが水に濡れないように注意しているね。そして、撮影現場で雨が振ったり、光が良くない時は俺は世界で最高の波に乗れるんだ」
日本で仕事はあるか?
カメラマンは仕事として立派に成立している。サーフィン、スノーボード、スケートと写真を必要としている雑誌は多い
しかし、そのスポーツをよく知る人と知らない人の写真は全く違うので、写真を勉強して自分の好きなスポーツのカメラマンとなる人は結構いたりもする。
仕事その8: キャンプ カウンセラー
(Photo: Marc Falkenstien)
キャンプ カウンセラーは子供たちが集中的に練習をしにくるサマー キャンプでスケートなどを教える仕事だ。Element YMCA SKATE CAMPのディレクターでカウンセラーのMike Manidis(マイク マニディス)曰く
「毎年夏はキャンプのスケートボードの宿舎に住んでいるんだ。そこで最高の友達と毎日スケートをしたり、子供たちと遊んだりと、いつも笑っているんだ。スケート キャンプは男にとっての天国だよ」
日本で仕事はあるか?
日本でアクションスポーツのサマーキャンプが無いため、この仕事はないだろう
キャンプ カウンセラーとまでは行かないが、自らスクールを開くことはできる
SunDanceFlowのプロスケーターたちは自らスクールを定期的に開催しスケートに大きく貢献をし続けている。
仕事その9: スノー パーク デザイナー
(Photo: Erik Seo)
スノーパークデザイナーは長時間1人でブルドーザーで雪でパークを作り寒い思いをするのだろう、さらにパークができたら、ライダーたちに「斜面がキツい、レールをもうちょっと低くして」など言われるのだろう。
でも、自分もいつも出来上がったパークを滑れるメリットもある。Snow Park TechnologieのオーナーでX-gamesのパークデザイナーのChris Gunnarson(クリス グナーソン)曰く
「スノーパークデザイナーの最高のところはすごい場所に旅ができて、いい雪を滑れて、地球上最高のアスリートのパフォーマンスが見れることだよ!」
日本で仕事はあるか?
AREA51sというスノーパークをデザインし、プロデュースする会社がある。
従業員が9名で平成15年に創業している。
AREA51sはスノーパークに関するあらゆることを行っているみたいで、社長の持つ実績がすごい。
仕事その10: モトクロス メカニック
(Photo: Steve Densmore)
モトクロスメカニクスはFMXライダーの右腕となる存在だ。
Mike MasonとJeremy "Twitch" Stenbergのフルタイム メカニクスのCliff Campbell(クリフ キャンベル)曰く、「アスリートたちは実質、自分の命をかけて俺を信じてくれているんだ」
日本で仕事はあるか?
これに関しては僕はまったく分からないため、日本を代表するFMXライダー佐藤英吾選手に聞いたみたらリアルな事業を教えてくれた。
ちなみに佐藤英吾選手は世界的なFMXの大会Red Bull X-Fightersで年間ランキング3位になった凄い実力の持ち主だ。
佐藤英吾本人のメカニックは北海道のバイクショップ XPCにお願いして、エンジンのオーバーホールをしている。
海外遠征したときは自分でバイクをばらしたり、組み立てている。
TwitchなどアメリカのトップFMXライダーは専属のメカニックを1人で雇っているが、2軍のライダーたちは数人で1人のメカニックを雇ってバイクのメンテをお願いしているという。
ちなみにXPCのブログを読んでいたら内容が熱いので元気をもらっちゃった
仕事その11: プロの兄弟
(Photo: Trevor Graves)
これは仕事ではないが、プロアスリートたちはスポンサーからたくさんの物が送られてくる。
僕でもDCが家に靴、洋服、カバンを送ってくれ、それを妻が着用をする。
夫婦でDCを来て大会会場に行くのも悪くないだろう。
海外のアスリートなら無料でもらえるものはもっとあり、業界のパーティー、映画の試写会、ホテルの部屋、有名人との接触などなどだろう。プロアスリートの兄弟ならそれを一緒に楽しめるよね
日本で仕事はあるか?
これは間違いなくあるでしょう(笑
有名なプロアスリートの兄弟はきっとアスリートのスポンサードされている商品、服を使っているだろうな。
仕事その12: プロアスリート
(Photo: Kelly Cestari/Getty)
アクション スポーツ アスリート長者番付 トップ10を見ても分かるだろうがTony Hawk, Shaun White, 写真上のKelly Slaterたちはすっごく稼いでいる。
Kelly Slaterは世界の最高の場所でサーフィンをして、お金もちゃんと稼いでいる。なんて素敵な仕事なんだ 。
日本で仕事はあるか?
日本でもプロアスリートとして活躍している人たちはいる。
どれぐらいの人たちが裕福に食べているのかは知らないが、プロアスリートについてはプロライダーについて具体的に考えてみる【悩み相談】で考えて書いてみた。
Kelly Slater, Tony Hawkたちのようにプロアスリートとして稼ぎたいのなら、自分のやっているスポーツが一番盛んな国に早いところ行って勝負をしてトップになるのがいいだろうね
最後に
12の仕事を紹介してみたが、これはアクションスポーツ先進国であるアメリカの基準である。
日本基準で見た場合は結構変わってくる。
また、他の仕事でメーカー、輸入販売代理店、ショップで勤務することもある。
ライダーとして活躍するのもいいし、アクションスポーツ業界でビジネスマンとして働くという選択肢もある。
または、もっとビジネスの市場の大きい一般市場で仕事をするという選択肢もある。
何を選ぶのも自分しだいだが、学校が終わったら仕事をして稼いでいかなければ人として自立をしないので仕事は何かするべきだと思う。