ビジネス交渉術を上げる4つ準備

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仕事、プライベートなどで交渉をすることは人生の中で多々あるでしょう。
人によっては交渉を頻繁に行う人もいますし、僕も仕事の中で交渉をよく行います。
そこで、交渉を有利に進めるために、準備することを4つのポイントにまとめてみます。
これを知ったのが、3,4年前なのですが、それから交渉が以前よりも飛躍的に上手くなったと実感しているんですよ。
参考になれば嬉しいな

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  • 1. 自分の主張を作る

  • 2. リザベーション ポイントを作る

  • 3. BATNA(バトナ)を決める

  • 4. 主張を支えるロジックを作る

では、1番から順に僕なりの説明してみます。
もし、改善点などが見つかったら教えていただければ嬉しいです。

 

1. 自分の主張を作る

交渉では当たり前なことでしょうが、たまに自分の主張があやふやな場合があったりするので、
主張を具体的にすることが大事だと思っています。
では、下の例を使って主張について確認してみます。


例1.
太郎君は大学1年生、花子さんは大学2年生
太郎君は4月から始まる授業の教科書を買おうと思っています。
花子さんは去年終った授業の教科書を売ろうとしています。

太郎君が買おうとしている教科書の定価は10,000円です。
太郎君は中古で5,000円で買いたいと思っています。
一方、花子さんは自分が使った教科書を9,000円で売りたいと学校に張り紙をしました。


ここでの太郎君の主張は"教科書を中古で5,000円で買いたい"ことだ
花子さんの主張は"自分の使った教科書を9,000円で誰かに売りたい"ということだ

 


2. リザベーション ポイントを作る

リザベーション ポイントとは、ここまでなら譲歩できる具体的なポイントのことです。
太郎君と花子さんの教科書の例を使ったリザベーションポイントを説明してみます。

例2.
太郎君は5,000円で教科書を買いたいが、8,000円までなら出してもいいと思っています。
そして、花子さんは教科書を古本屋に5,500円で売れることを知っています。
だから、5,500円より低い金額で他の人には売りません。

ここでリザベーションポイントはでてきました。
太郎君のリザベーションポイントは8,000円
花子さんのリザベーションポイントは5,500円です

だんだん、交渉の準備が整ってきたように思いません?
下のことも考えていくと、どんどん交渉の準備が整っていきます。

 


3. BATNA(バトナ)を決める

BATNA(バトナ)を決めて交渉に望むと心に余裕ができて、交渉力を強くする意味でBATNAを使うことができます。
では、BATNAとは、英語で"Best Alternative to a Negotiated Agreement"の頭文字なのですが、日本訳すると「交渉が決裂した時の対処策として最も良い案」というよく分からない日本語訳をされています。

では、ここで太郎君と花子さんの教科書の例の続きを使ってBATNAを説明してみます。

例3.
太郎君と花子さんのそれぞれのBATNAを考えてみます。
2人がそれぞれ取引が成立しなかったらどうするかを考えてみればいいのです。
中古の教科書を買いたい太郎君のBATNAは花子さんの他に売手を探すこと、
または、教科書を持っている友人に見せてもらうことです。

花子さんのBATNAは他に教科書を買ってくれる人に売るということか、古本屋に教科書を売ることです。

 


BATNAを考えておくメリットは下の3つです

1.心の余裕ができる
2.自分に不利な交渉結果には絶対にならない
3.交渉力になる

詳細はwww.mmatsuura.comをどうぞ


 


4. 主張を支えるロジックを作る

最後に自分の主張を支えるロジックを作れば、交渉に望めると僕は思っています。
では、例によって、太郎くんと花子さんの主張を支えるロジックを考えてみます。


5,000円で本を買いたい太郎君のロジックとしては下のことが考えられる


  • 教科書の状態が良い/悪い

  • 教科書が来年変わってしまうから、今年早く売ったほうがいい

  • 今回はこの教科書を使う授業の履修者が少ないから書いてが少ない、だから僕に早く売ったほうがいい


9,000円で教科書を売りたい花子さんのロジックとしても下のことが考えられる。


  • 教科書の状態が綺麗だから、高く売れる

  • 試験に出たポイントに印が付いているから、これは新品の教科書よりも価値がある

  • 他に買いたい人が出てくるかもしれないから、早く私から教科書を買った方がいい

以上の4つのことを交渉前に準備をすれば、それなりの交渉がたいていの状況でできるのではないでしょうか?

 


最後に

今回の4つのポイントは日常生活、日常業務での交渉では充分なのかもしれないと僕は思っています。
自分が実務で短時間で交渉に望むときは頭の中で主張、BATNAとロジックの3つ作るようにしています。リザベーション ポイントまで作るときもあります。できるときはそこまで作るようにしています。
逆に自分の気が抜けていて、主張とロジックをちゃんと作っていないと交渉がボロボロになるときがあります。
ちゃんと準備をしたときは、以前よりは自分の主張を相手に受け入れられるようになっていると肌で感じますね。
しかし、よりガチンコな状況下になると、よりタフな精神力と多くの準備が必要になるのだと思います。
その場合は今回の4つのポイントの準備で足るのかは僕には、まだ分からないです。
このエントリーを書きながら、交渉についてさらに学びたくなりました。
そして、下の本を買物カゴに入れてしまいました。
僕同様、交渉について興味を持った方いましたら、よかったらどうですか?
書評を見るとなかなかいい本みたいですね

交渉相手、状況にもよるのですが、ロジック以外の部分も考える必要が出てきますよね。
そんなことを下の2つのエントリーで書いています。
よかったらご覧ください。
交渉でロジック以外に大事なこと5つ
交渉のときの7つのチェックポイント


参考ページ:Negotiation@Culture at Work
交渉額と合意形成@mmatsuura.com

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