NIKEがまたまた、面白いイベントを実施した。
今度は泳ぐプールを改造して、スケートパークにしてしまったのだ。
プールの普段の様子から、どうスケートパークにして、大会をしたのかが下の映像で見れます。
NIKE POOL
The Pool - The Full Story from Nike 6.0 on Vimeo.
これを見て誰もが思うのがきっと、「プールをスケートパークにしちゃったの?!」ということだろう。
なんで、こんなことをしでかしたのだろうね?
僕が考える結論は、意外な場所でイベントを行うことで注目されて、イベントの成功確立が上がるからでしょう。
もう少し考えてみます。
X-GAMES, Dew Tourなどのメジャーな大会以外の大会は、何か独自性がないと注目されないでしょう。
独自性とは他の大会、ライダーたちの既存イメージから大きく逸脱しているということ。
要は意外性をどれだけ作れるかということがキーポイントなのです。
BMXの大会で意外性を作れるポイントとしては大きく3つ、1. 技、2. 場所 セクション、3. ルールあると思う。
それぞれもう少し考えてみます。
1. 技
大会でライダーが歴史に残るような新しい凄い技をやったときは、その大会は多くの人の記憶に残るだろう。
例えば、Daniel Dhersが新技"Cash Roll"を行ったときは、BMX業界中がそのNEWSで持ち切りになり、大会での映像がネット上で多くの人に見られた。
しかし、大会主催者側が事前に、ライダーの新しい凄い技を仕込むということは簡単なことではない。
だから、大会主催者側で最初からライダーの新しい凄い技を期待するのは得策とは言えないだろう。
1つの異例として10年前にESPNがDave MirraにX-gameでダブルバックフリップをやって欲しいために巨大なボックスジャンプを用意したということもある。
もちろんDave Mirraはダブルバックフリップを決めてX-gameを優勝したと記憶している。
しかし、これはX-gameという大会が既に話題性があり、その大会の目玉としてDave Mirraのダブルバックフリップがあったのだろう。
これはESPN側の演出だよね。
2. 場所
主催者側で場所、セクションを意外なものにすることで、話題性の高い大会を作ることができる。
NIKE、RedBullがこの分野が得意だよね。
NIKEは今回のようにプールを大会会場にしたり、以前はトンネルの中にセクションを設置して大会を行ったこともある。
RedBullで言えばカナダで開催された、超巨大ダートジャンプの大会Elevationと
オーストラリアで開催されたDirt Pipeだろう。
RedBull Elevationの様子
この巨大なダートジャンプを超一流のライダーたちがジャンプをするから見応えは充分にあるよね。
RedBull DirtPipeの様子
通常はコンクリートで作られるスケートパークを土で作るという前代未聞の会場を作って大会をやってしまうというものだ。
このような会場、セクションを既存のイメージを打破するような物にすることで開催前からイベントの話題性を作ることができる。
そして、大会でライダーたちが新しい凄い技を行えば、さらに話題性が高まる。
3. ルール
ルールを突飛なものにすることでイベントを話題性あるものにできないだろうか?
例えば、一番凄い技を1発決めたライダーが勝つ"Best Trickコンテスト"がそうだろう。
昔からある大会のルールは決められた時間内でたくさん技を決め、その総合得点で勝敗を競うというものだ。
"Best Trickコンテスト"は総合力ではなく、一発みんなが感動する技をした人が勝つという瞬発的な力で競うように競技を変えている。
ルールを変えたことで、大会前から大きな話題性を生まれるとは思えないが、大会当日盛り上がる大きな要素の1つにはなるのだろう。
最後に
大会を主催するほうの視点で少しあれこれ書いてみましたが、
元々ライダーであった僕はどう考えるかというと、大会の告知を受けてから下の順番で頭が動きます。
結構単純です。
1. 大会がある!行こう!
2. セクションが面白そうだ!楽しみ!
3. 大会で繰り出す必殺技を練習する
4. 大会当日はハッチャケる
大会は主催者とライダーの双方があって始めてなりたつ物なんだと思います。
双方の努力のかけ算で成功に近づくんでしょうね。
そんなことを今になって再認識したところです。